第69回日本生化学会近畿支部例会

ご挨拶

新型コロナウィルス感染症は、学会活動にも大打撃を与えました。中山和久京都大学大学院薬学研究科教授が組織委員長を務めた日本薬学会(京都国際会館、2020年3月25〜28日)で私は特別講演をする予定でしたが、突然の新型感染症の来襲により薬学会全体が中止となりました。私は、2020年6月の細胞生物学会の大会長を仰せつかり、京大や京都工繊大の学部生に学会デビューして欲しいと考えて、京都国際会館ではなく「みやこめっせ」を会場として鋭意準備していました。ですが、急激な感染蔓延状況を鑑みて3月に現地開催は断念、ウェブ上でのPDF開催という苦渋の決断をしました(大学は4月から連休明けまで休校になり、その間にオンライン講義の準備をしましたね)。2009年に流行した新型インフルエンザウィルス感染症は1年ほどで終息した記憶があったので、同会場で再挑戦させて欲しいとお願いし、許されました。しかし、蔓延は続き、2021年6月の大会は無念のオンライン開催となりました。近畿支部例会も2020年中止、2021年オンライン開催、2022年ハイブリッド開催となっております。

日本で最初の新型コロナウィルス感染者が出てから3年以上経ちましたが、いまだに第8波の最中です。しかし、肺炎を引き起こしていたアルファ株やデルタ株と違って、オミクロン株感染者の症状は高齢者や基礎疾患を持つ方以外重篤ではなく、5月の連休明けには第5類に引き下がる段階になりました。そこで第69回例会は、京都大学百周年時計台記念館を中心に対面のみで開催することとしました。ご理解いただけましたら幸いです。

対面開催とする以上、活発な討論を十分な時間していただきたいと考え、発表希望者全員にポスター発表を行なっていただくこととしました。若手奨励賞の応募資格を得たい方には口頭発表も行なっていただきます。奮って応募してください。学部生・高校生の参加も歓迎です。

新進気鋭の井垣達吏・京都大学大学院生命科学研究科教授に特別講演をお願いし、前途有望な若手研究者3人による特別シンポジウムを企画しました。彼らの研究に対する姿勢や方向性を大学院生以下の方々に学んでいただきたいと考えてのことです。

生協が宴会活動から撤退しておりますので、今年も懇親会を開催することができませんが、多数のご来場をお待ちしております。ノーネクタイでお越しください。熱く議論しましょう。

例会対面開催の機会を与えてくださった北川裕之支部長、丁寧な引き継ぎをしてくださった扇田久和前支部例会長、協賛企業の皆様に厚く御礼申し上げます。

第69回日本生化学会近畿支部例会
例会長 森 和俊
京都大学大学院理学研究科・教授

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